2009年04月23日

映画 ドイツ占領下のフランス 『ピエロの赤い鼻』

EffroyablesJardins001a.JPG

2003年フランス制作。95分。
(原題Effroyables Jardins)
戦争はいつだって悲劇だ。
行きたくもない戦争に強制的にかりだされ、
何の面識も無い、恨みも憎しみもない同士が殺し合う。
戦争でメリットを得る者だけが笑う。
この映画に出てくる、ドイツ兵の道化師も
別に人を殺したくて、出兵したのではないだろう。
ただ強制されただけに過ぎない。
徴兵された人は殆どがそうだろう。
徴兵された大衆が得るのはデメリットだけだ。
この映画では、ドイツ占領下のフランスを描き、
レジスタンス活動も垣間見ることが出来る。
1940年6月14日ドイツ軍によりパリが占領され、
6月23日にはアドルフ・ヒトラーがパリに入る。
「*占領下のパリではレジスタンス運動に身を投じる者がいる一方で、
積極的にドイツ軍に協力する市民もいた。
後者は後に対独協力者として糾弾されることになる」
(ウィキペディアより抜粋)
オドレイ・トトゥ主演で、ココ・シャネルの若い頃を
描いた映画が、今年、公開予定だが、パリ占領下、
ココ・シャネルはドイツ軍将校と愛人関係にあった為に、
1944年にスイスに逃亡している。
彼女の行動は利益を追求した結果だ。
善悪を別にして、占領軍の将校の庇護を得ることは
大きな利益を得ることが出来るからだ。
正直、男の気持ちとして、1883年生まれの
当時既に高齢になっていた、
ココ・シャネルの相手をするのはきつい。
パリ占領時の1940年には、ココ・シャネルは57歳。
1944年のパリ解放の時には61歳であるので、老婆と言っていい。
特に白人女性の老け具合は日本人とは比較にならないほど酷いものだ。
(若い頃は逆に天使のようだが)
(50歳以下の日本人男性で、61歳の老女と
大人の関係になれると言い切れる男性はそうは多くないはず)
ドイツ将校は果たして、何かしらのメリットでもあったのだろうか。
将校と言えどもココ・シャネルよりは年下だろう。
「ドイツ将校の愛人になった」というよりも、
「ドイツ将校を愛人(若いツバメ)にしていた」のだろう。
ココ・シャネルがパリ解放後に逃亡していたのは
賢明な判断だろう。
対独協力者は、処刑されるか、リンチにあっただろうから。
事実、何人もの対独協力者が処刑されるか、
リンチにあっている。その写真がこうして残っている。
NHKの「映像の世紀」で見た人も多いかと思うが、
公衆の面前で、対独協力者の女達は坊主にされた。
服を着たまま、坊主にされるのは、まだマシな方で、
公衆の面前で全裸にさせられて、坊主にされる場合もあった。
これとは対極的に、フランスでのレジスタンス活動には
男だけではなく、若い女も数多く参加した。
勿論、敵との銃撃戦で死ななかったとしても、捕まったら、即刻処刑された。
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2009年04月18日

雑記 『気谷誠の蔵書がパリで競売される』

昨年9月22日に病死した美術史家、気谷(きたに)誠さん
(享年54)が集めたフランスの古書が18日、パリの競売会社アルドで
競売にかけられる。仲介した田村書店(東京・神保町)によると、
海外で日本人の個人蔵書が単独で競売されるのは初めてという。
気谷さんは著書『愛書家のベル・エポック』(図書出版社)に、
愛書家の生涯は「死後に行われる盛大な蔵書売立(競売)によって幕を下ろす」と
書いていた。フランスの近代詩人、ボードレールに心酔し、
同時代の書物を研究した日本人愛書家の生前の夢がパリでフィナーレを迎える。
蔵書にはシャルル・メリヨンの銅版画「死体公示所」(1854年)のほか、
文庫など小型本の起源といわれるダンテの『神曲』(1502年)など、
稀覯(きこう)本が多数含まれる。アール・ヌーボーの代表的装丁家、
マリユス=ミシェルの手になるボードレール『悪の華』初版本(1857年)は、
仮とじで出版されたものを持ち主が特別に装丁させた本で、
2万ユーロ(約262万円)の評価額がついている。
とくに注目されるのは、ルネサンスのフランス人愛書家、
ジャン・グロリエ旧蔵本の『アンブロシウス著作集』(1538年)。
幾何学文様の金箔(きんぱく)押しが施された彼の蔵書は
「グロリエ装丁本」と呼ばれ、世界中の愛書家が憧(あこが)れる一品だ。
約600冊が確認されているが、多くは欧米の図書館に収まり、
市場に出るのはまれだ。出品されるのは西洋版画、一般書、
書誌学関係書など244品目。
気谷さんは石川県出身。図書館勤務のかたわら、美術史、
書物文化史を研究、美術や書物にかかわる著作を発表してきた。
西洋古書は海外の古書店から取り寄せた目録で買うことが多かった。
目録のわずかな情報から、良質の美しいこしらえの本を探すには、
膨大な知識の積み重ねが必要だったという。
昨年夏に肝臓がんと診断され、その直後から身辺整理を始めた。
自身のブログ「ビブリオテカ・グラフィカ」には、愛車のバイク4台に続き、
次々となじみの古書店を呼んで書庫整理を依頼した日々を書いている。
貴重書庫にあった西洋古書については、
収集を始めたときからフランスでの競売を望んでいたという。
友人で指月社代表の大家利夫さんは、フランスの優れた書籍鑑定家によって
競売にかけられることについて「書物人としてこの上ない名誉。
気谷さんが生涯をかけて愛した書物が評価されたと思う」と語る。
鹿島茂・明治大教授(仏文学)の話 ボードレール関連書を中心に、
挿絵技法、書誌学などいずれも粒ぞろいのコレクションだ。
フランスではこうした稀覯本への関心が高く、
日本人が美術品を愛(め)でる気持ちと共通する。
経済的には厳しい時期だが、時を経ても価値は変わらないものであり、
収集家たちが注目するのではないか。
(毎日新聞 2009年4月14日 東京夕刊)

4月18日に、日本を代表する、洋古書収集家・愛書家である、
気谷誠の蔵書がパリで競売されるニュースです。
気谷誠のブログを読み、これらの蔵書はどうなるのだろうか、
と思っていたが、なるほどパリで競売にかけられるのか。
それはとてもいいことだ。気谷誠もきっと喜ぶことでしょう。
「経済的には厳しい時期」と書いているが、
まあ、この辺のコレクションを買う層には、
今回の経済不況など元から関係ないと思う。
向こうの裕福層は日本とは比較出来ない。レベルが違う。
ダイムラークライスラーのマイバッハが売れない日は無い。
どんな不況と巷で言われようが、マイバッハを買う層は存在する。
別に世界の全部の人間が不況で困っている訳ではない。
(ビル・ゲイツも全く困っていないだろう)
不況で困っている人が存在するということは
不況だからこそ困っていない人も必ず存在する。
不況だからこそ、儲けている奴が必ずどこかに存在する。
不況だからこそ大金を稼いでいる奴が絶対存在する。
金というのは、一定である。
誰かが大学受験に失敗して、入学出来ないならば、
誰かが入学試験に合格しており、入学出来る訳だ。
全員、不合格になった訳ではない。
それと同様、誰かの金が100あって、不況で、
その金が80に減ったとしても、その減った20の金は
どこかに消滅してしまうのではない。
その20の金は誰かの懐に吸い込まれただけのこと。
ただ、儲けている奴は、「不況さまさま」と言わないだけの事。

「膨大な知識の積み重ねが必要だったという」
まあ、何にしても知識が無ければ、物は買えない。
別に古書だけの問題ではない。
知識が無くば、結局、回りまわって自分が困るだけの話だ。
知識と金は邪魔にはならない。
いつから新聞に振り仮名を添えるようになったのか。
戦前の日本のようだ。
それは余計なおせっかいにも感じる。
判らないまま、そのまま死ぬまで放置する奴がいる一方、
知的好奇心が旺盛な奴は、いちいち人から言われなくとも
自分で調べるものだ。
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2009年04月15日

オヤジ向けのH系のマンガのリーダー的存在 『やる気まんまん』

yarukimanman001.JPG

日刊ゲンダイに連載された横山まさみちさんの漫画
「やる気まんまん」の原稿が盗まれた事件で、
原友美容疑者(26)=窃盗と建造物侵入の疑いで逮捕=が
古書店に転売した約800枚のうち、約80枚は回収されたが、
大半は愛好家などに売られ、行方が分からなくなっていることが15日、
警視庁練馬署の調べで分かった。
横山さんの長男(50)が経営する「横山プロダクション」
(東京都練馬区)は「いまだに信じられない。なんとか返してほしい…」と訴えている。
同署によると、原容疑者は平成19年ごろ、横山プロダクションが入っている
建物の一部に間借りしていた。
昨年秋ごろ、「神保町の古書店で原稿が売られていた」とプロダクションに
連絡があり、被害が発覚。盗まれた原稿は事務所の書庫に置いてあり、
書庫には暗証番号式のかぎが掛けられていたという。
プロダクションの女性従業員によると、「最近はめったに開けたことがなかった」といい、
同署は原容疑者がどうやってかぎの暗証番号を知ったかなどを調べている。
盗まれたのは約800枚と大量で連載約200日分に当たるといい、
「横山さんは原作を自分流に変えていたので、苦心しながら描いていた」
(プロダクション)という。
同署によると、原容疑者は800枚をわずか数万円で転売。
同署の調べに「酒代が欲しかった」などと供述しているといい、
プロダクションは「今さら言っても原稿は返ってこないが、何とか罪を償って」
と言葉少なに語った。
(産経ニュース2009.4.15 13:21)

「やる気まんまん」は(横山まさみち画、牛次郎原作)
成人向けというか、完全にオヤジ向けのH系のマンガのリーダー的存在である。
生殖活動に必要な、人体のある部分が擬人化されたものである。
男はオットセイで、女は貝系。
ある年齢以上の男なら、誰でも知っていると思う。
こんなマンガは世界に冠たるマンガ大国の我が国、独自のものだろう。
世界には、こんなマンガはないように思う。
外国は基本的に(フランスのバンドデシネを除けば)子供のものだから。
まさか私がこのマンガを語る時代がくるとは思わなかった。
つーか、そういう年になるとは思わなかった。
こういうマンガはオヤジしか似合わない。
オヤジも色々あるが、(梅とかじゃなく)仁丹臭いオヤジというか、
楊枝大好き、シーハー大好き、小指の爪だけ伸ばすの大好きみたいな、
髪型は7.3で整髪料べったりみたいな、革靴は金属のワンポイント入りみたいな、
靴下は(オヤジの王道)究極に薄い靴下でバッチグーみたいな、
そんな本格派のオヤジにこそ似合うマンガである。

こういったオヤジ像は、私が十代二十代の頃に刷り込まれたものだ。
今の年齢で言えば、そうだな。60代後半〜70代の年齢で、私の父の年齢になるかな。
オヤジと言えば、演歌だが、まだ私は演歌を聞いていない。
いつ聴くようになっていくのか、いつ演歌を聴きたくてたまらなくなるのか、と
思っていたが、私の音楽の嗜好に特別の変化は無い。
オヤジが何故、演歌を聴くのかは、それが若い時に聴きなれた音楽で、
それを年をとってからも延々と聴き続ける為だ。
私の若い時の音楽嗜好が今でも続いており、このまま、ラップ、テクノ、コア・・・などを
このまま老人になったとしても聴き続けていくんじゃないかと思う。
ゲームもいまだに好きだ。このまま老人になっても、依然として、ゲームをしていくだろう。
(老人になった経験はまだ無いので、今の時点では明確ではないが)
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雑記 『フランス人と馬』

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我が国でも昔はそうだったが、馬と人が共存していた。
しかし、今の日本は決して馬は身近な存在ではない。
「ちょと時間も有るし、ちょっと馬でも乗ってくるか・・・」みたいに
気軽に乗れる存在ではない。
しかし欧州ではまだまだ馬は生活に密着した存在である。
欧州の中でも農業大国であり、国土の約六割が農地として
利用されている、フランスでは馬は身近な存在であり、
生活に密着している。
また馬肉もフランスでは珍しい存在ではなく、我が国よりもよく食されている。
フランス各地には、乗馬クラブがあり、また乗馬が出来る牧場や農家も多い。
フランスでは、「時間もあるし、今日は馬でも乗ってみるか・・・」みたいに
気軽に馬に乗ることが可能である。
一部の日本人が熱狂する、ブランド物と言われる、エルメスは
ティエリ・エルメスが1837年に開いた馬具工房が元になっている。
フランス人と馬は決して切り離すことが出来ない存在である。
日本では乗馬を趣味とする人は少ないが、
フランスでは乗馬を趣味の一つとしている人が数多く存在する。
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2009年04月11日

雑記 『対局中の羽生名人に朝日委託記者がサイン求める』

asahikishahabusain001.JPG

将棋の羽生善治名人(38)に郷田真隆九段(38)が挑戦する
「第67期名人戦」(朝日新聞社など主催)で10日、
朝日新聞の委託を受けて観戦記者として立ち会っていたフリー記者(75)が、
対局中の羽生名人にサインを求めるトラブルがあった。
同社は記者に口頭で厳重注意するとともに、対局終了を待って羽生、
郷田両氏や共催の毎日新聞社など関係者に陳謝する。
同社によると、トラブルがあったのは名人戦第1局2日目の10日午前9時45分ごろ、
羽生名人が自らの手番で44手目を考慮中、記録係と並んでいた記者が
白い扇子とペンを取り出し、羽生名人にサインをするよう求めた。
羽生名人は対局を中断する形でサインに応じ、
頭をかく仕草をしながら盤面に目を戻した。
この間、郷田9段は水を飲むなどして様子を見守った。
この様子はNHKが中継しており、実況担当者が
「今、何か書いているようですけれども…」と当惑しながらその様子を伝えた。
問題の記者は昭和51年から平成11年まで、
朝日新聞社の嘱託記者として取材活動を行い、
この日は同社の委託を受けて取材にあたっていた。
休憩時間に担当者が、問題の記者に「対局中に声をかけるような行動は慎んでほしい」と
注意したところ「郷田さんの手番だと思っていた。うかつだった」と釈明したという。
朝日新聞社は「両対局者はもちろんのこと、主催する名人戦実行委員会のほか、
関係者にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びします」とコメントしている。
(4月10日21時26分配信 産経新聞)

悪い意味で驚かされるニュースです。
エジプトの壁画にも、最近の若い者は・・・などという嘆きが記されているという
もっともらしい話があるが、年齢に関係なく、どんな世代でも、どんな職でも
学歴を問わず、非常識な人間はいるものだ。
まあ、神でないので、決して過ちを起こさない人はいないが、
今回の事例は、小学生でも幼稚園児でも判るような常識の範疇の問題である。
問題のシーンは、”現時点では”youtubeで見る事が出来るが、
あの雰囲気はとても頼めるような状況ではないと、
”今回事件を起こした人物以外”は誰でも判ることだ。
ボクシングの最中にボクサーにサインを求めるようなもんだし、
歌手が歌っている時に、サインを求めるようなものだ。
とてもとても頼めるような状況ではないことは、問題を起こした記者以外は判ると思う。
羽生善治名人もよく受けたもんだ。
何でこういう人材を雇うのか。また使うのか。理解に苦しむ。
相当大きなコネでもあったのだろうか。
今まで、これ以外に問題を起こしたことはなかったのか?
この程度の常識も判らないで通常の業務も出来たかどうか怪しい。
まだ若造が起こしたのではなく、75歳という達観した年齢である。
こんな常識もわからないで、75年間無事に生きてこれたことは奇跡である。
企業である以上、人を雇用する際は、何かしらのメリットが存在するはずである。
企業は損失を回避し、営利のみを追及する。
企業のデメリットになる人間を、普通は雇用は絶対しない。
(しかしマスコミは普通の企業ではないので、通常の観念や常識は通用しないから、
どうなのかは判らないが、この記者を雇用するにあたって、
どのようなメリットがあるのだろうか?
”「郷田さんの手番だと思っていた。うかつだった」と釈明したという”
悪い言葉で言えば、言い訳ですな。
(まあ、マスコミの記者なら、どんな言い訳でも許されるみたいだが)
何事にも理由はあるのだが、もっとマシな言い訳をして欲しいもんだな。
言い訳ですら、幼稚園児よりも劣る。
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2009年04月09日

絵画 想像と創造の極致 『Gustave Adolphe Mossa』

mossa001.JPG

今回は、初めて見た時の衝撃を今でも忘れない、
*ギュスターヴ・アドルフ・モッサ(1883-1971)の作品を紹介。
20世紀初頭、このような絵画が既に完成されていた事に驚く。
ベルギーのロップスにも通じるものがある。

こういう画家(ロップス等)をTV番組でやって欲しいのは
やまやまなんだが、無理だろうな・・・。
TVの金太郎飴的な企画、エジプトだのインカだのアステカだの
大奥だの篤姫だの、、女たちのほんにゃららだの、
フジタだのレオナルドだのクルーべだのフェルメールだのは
いい加減食傷気味過ぎる・・・といっても実際は満足に見ていないんだが。
(TV番組表を見るだけでお腹がいっぱいだし)
私が小学生の頃はそんな番組を見たかったが、今更見てもしゃーないわ。

*以下のサイトでタイトルが判ります。
他の作品も見る事が出来ます。
http://servat.rene.free.fr/mossa.htm
posted by zola at 19:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 絵画・美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする