2012年07月20日

映画 『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』

SherlockHolmesShadows010.JPG
2011年アメリカ制作。129分。
(原題Sherlock Holmes: A Game of Shadows)
2009年の映画『シャーロック・ホームズ』の続編。
知っての通り、謎解きよりもアクション重視という、
今までのホームズ像の固定概念を打破する映画である。
前作でも登場した、あの脳内格闘シュミレーションは健在。
しかし今回の相手はあのモリアーティ教授である・・・。
またエンディングのあの凝ったクレジットシーンも健在。
今回モーゼル(マウザー) C96?などの当時まだ存在しなかったはずの
銃や兵器が登場したが、まあパラレルワールドと思えば何でもないかと・・・。
たぶん、もうホームズなどという一個人が事件や陰謀に対し、
解決や介入出来るような、前時代的で牧歌的な時代は過ぎ去りつつあり、
大量虐殺の戦争の時代に突入しつつあるということを暗示しているのだろう。
今回は初期の自動車も登場していたし、自動車とホームズか、
違和感を感じてしまう。

SHERLOCK HOLMES 2 Trailer 2011 - Official [HD]
(記事投稿時には視聴可能)
http://youtu.be/QU0SEeQJy0c

Sherlock Holmes 2 Forest Scene HD
(記事投稿時には視聴可能)
http://youtu.be/JucAVGwfs3Y

Sherlock Holmes vs James Moriarty : The Fall [HD]
(記事投稿時には視聴可能)
http://youtu.be/cZ7Id0WFZOg

Sherlock Holmes A Game of Shadows Ending Credits Scene
(記事投稿時には視聴可能)
http://youtu.be/nOI_sI1mM5M
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2012年07月12日

読書 荒俣宏著『ブックス・ビューティフルT・U』

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今回は、荒俣宏著
『ブックス・ビューティフルT・U 絵のある本の歴史』を紹介する。
本書はちくま文庫から刊行。
元は平凡社から刊行されたもので、その再刊本だが、
1冊になっているのではなく、TとUに分けられての再刊。
19〜20世紀の英国・フランス・アメリカの挿絵本を紹介した本である。
欧米の挿絵本の魅力を伝えた画期的な本である。
現在は、残念ながら絶版になっている。
プレミア価格をつけている古書店も多い。
再販が待望される本である。

随分昔、この本を初めて読んだ時、確かにわくわくして、
この本に掲載されている本が欲しくなったものだが、
それから年月が経ち、この様に日本で散々紹介されている、
フランスの挿絵本は目垢がついて、近年はそれほど、
購買欲がなくなってしまった。
巷に溢れれば溢れるほど、購買欲はそれと比較して、
減少していってしまう。
食べ物の好みが変わるのと同様、収集の好みもまた変化していく。
古書店の目録、またはネット上で、何度も何度も、
同じ本ばかりを目にすると、またこの本か、*見飽きた、ということになる。
(確かに良い本だが、マニア心はくすぐらない)
そこには購買欲をくすぐるような新鮮さは、もはや無いのだ。
どうせなら、まだ見たことが無い、まだ日本の誰もが
手に取ったことがない、フランスの挿絵本を入手し、
実際に手にとり、眺めてみたいと常々思っている。
本書はいわば入門書、入り口であって、
それが挿絵本の全てでは決してない。
(何も知らないレベル、挿絵本とは何ぞやというレベルならば、
本書は確かに役に立つだろう)
特にフランスの挿絵本について言えば、まだまだ奥が深く、
本書レベルでは、とても語れない。
それほど多種多様な挿絵本がフランスには存在する。
もし、本書などを糸口にして、その魅力に取り付かれ、収集家になり、
それを追求していくうち、当然、本書では物足りなくなる。
本書は飽くまで概略に過ぎない。
日本でよく紹介される、フランスの挿絵本は言わば初心者向きであり、
入門に過ぎず、コアなマニアにはとても物足りない。
武道、将棋、囲碁、書道でいえば、初段レベルにすぎず、初段で、
その道を知り尽くしたとはとても言えないだろう。

ちなみにフランスの挿絵本について述べれば、
フランスの挿絵本の価格は比較的安定しており、一般論を述べれば、
極端な高騰もしなければ、また極端な暴落もしないのではないかと思われる。
日本の古書は99%以上国内のみで取引されるが、
フランスの挿絵本は主にフランス語圏、或いは英国、ドイツ、イタリア、スペイン、
北米、南米の一部など、世界に販路を持ち、いまだに多くのコレクターがいる。
フランスの古書業界はこれらの要素が強みになっていると思う。
これからは徐々にその入手も難しくはなるということは否定出来ないが、
私が生きているうちにはその可能性が大きくはないと思う。
しかし、当然ながら、22世紀にはその入手は今よりも格段に、
難しくなっているのではないかと予想される。

*何故、古今東西、この世の中に不倫や浮気があるのかね?
何故、多くの恋人や夫婦はいつか倦怠期を迎えるのかね?
何故、いくら好物でも毎日食べると飽きてしまうのかね?
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2012年07月11日

弱弱しい声はただのフリだ、騙されるな!映画『キラー・インサイド・ミー』

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2010年アメリカ制作109分。(原題THE KILLER INSIDE ME)
映画「ゲッタウェイ」などの原作で知られる、
アメリカの作家ジム・トンプスンの『内なる殺人者』の映画化作品。
昔本屋でこの本を何度か手に取った経験はあるが、
結局買わなかったし、また読んでもいない。
なるほど、こんな話だったのか。
鬼畜という表現ですら生ぬるいほど、
主人公のルー・フォードの一連の行動は冷酷である。
ルー・フォードの変な話し方は我々をいらつかせ、不快にさせる。
物腰が柔らかそうな好青年風で、気の弱そうな声を出す癖に
やることは陰険でえげつない。
ジョイスという娼婦と懇ろになる、言わば大人の関係になる。
また、以前から付き合っている、エイミーとも大人の関係である。
二股をかけたわけだが、映画の何分の一かはラブシーンばかりだ。
2人の女を殺すシーンはリアリティに溢れている。
ジョイスを殴打し、殺すシーンは「ごめんね、愛している、すぐに楽になるから」
と言いつつ、顔が変形するほど、何度も執拗に殴りつける。
エイミーと駆け落ちの約束までして、その駆け落ちの朝、
家に来た彼女の顔に、突然に唾を吐き、腹を殴打、痙攣失禁し、
瀕死の彼女に蹴りを入れる。瀕死の彼女がハンドバックに
手を伸ばすシーンがあり、(彼に渡そうと前もって手紙を書いており)
そこから手紙を出して渡そうとしていたようである。
後日、逮捕にきた警官が彼に渡す、彼女の手紙は泣かせる。
大抵の映画は主人公に感情移入をするものだが、
本映画だけはとても感情移入なんか出来るものではない。
それほど主人公は異常で吉外じみている。
(殺すにしても銃とかではなく、撲殺というのは余りにも酷い)
何もかも満ち足りた生活に思えるのだが、何故こんなことをしたのか、
(彼ではない)我々には到底判らない。
二度と見たい種類の映画ではないが、映画自体の完成度はまずまず。
1950年代のアメリカの地方都市がよく表現されている。
見て楽しくなるような映画ではない、最高に鬱にさせる映画である。

The Killer Inside Me [HD]
(記事投稿時には視聴可能)
http://youtu.be/_U2LUsfeMwg

2012年07月10日

身体は子供並、頭脳は成人 映画『エスター』

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2009年アメリカ制作。123分。(原題Orphan)
正直、胸がムカムカする物語である。
エスターは狡猾で陰険で極悪非道、良心の欠片もない。
小悪魔どころか悪魔を通り越して大悪魔だ。
子供だと思い込ませ油断させる。
楳図かずおの「洗礼」を思い出した。
エスターが来る前は幸せな家族だった。
過去を探ろうとするシスターを撲殺。
いじめっ子を突き飛ばし骨折させる。
夫を味方にして、妻を孤立させる。
万力で自分の腕を故意に骨折させ、
妻に腕を折られたことにする。
兄、妹を脅迫し、口止めする。
兄を閉じ込め、焼死させようとし、
兄がかろうじて、脱出すると、
気絶している兄を今度は石で撲殺しようとする。
ICUに入っている兄に自分の事を
ばらされる事を恐れ、今度は兄を枕で押さえつけて
窒息死させようとする。
大事にしていた薔薇を全部切り取り、母にプレゼント。
映画とは言え、夫が鈍感過ぎ、馬鹿過ぎて、イラついてしまう。
恐るべし、まさか歯まで偽装していたとは。
歯は年齢差が顕著に出やすい。
子供の歯と大人の歯では余りにも違う。
それに胸のふくらみを隠す為に、さらしを巻いていたとは。
歯と同様、女の胸も年齢差が出やすい。
道理で風呂場を見られたく無かった訳だ。
エスターを演じるIsabelle Fuhrmanの演技がすごい。

Orphan - Trailer HD
(記事投稿時なら視聴可能)
http://youtu.be/2ywOPNNii9w

2012年07月03日

銅版画家の林由紀子の作品がエロティズム美術館に展示されましたU

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エロティズム美術館は、日本で言うなれば、温泉地にありがちな
秘宝館みたいな感じと言っても間違いではないでしょうが、
例えるならば、日本の秘宝館は、作家の寺山修司のように、
田舎くさく、泥臭いイメージがあり、それに対し、
パリのエロティズム美術館は、例えるならば、
澁澤龍彦というべきイメージがあり、退廃、淫靡ながらも、
また洗練され、都会的なものを感じます。
フランス国内からまたは世界各国から、勿論、また日本からも、
この美術館には多くの人が訪れています。
エロティズム美術館のサイトを見ますと「Japon erotica」と言う
コーナーがあるように、この美術館は日本のエロティズムに
力を入れているようです。

林さんの蔵書票は妖艶ながらも、洗練された、エロティズムを感じます。
特に彩色された作品が素晴らしい。
この機会に、日本人の林由紀子さんのエロティズムを
フランス人に知って欲しいと思います。彼らはどう感じるでしょうか。

エロティズム美術館(仏語)
(記事投稿時なら閲覧可能)
http://www.musee-erotisme.com/

エロティズム美術館(日本語)
(記事投稿時なら閲覧可能)
http://erotisme.web.fc2.com/page2.html

林さんは欧州での蔵書票の受注について、このように言っていました。
「日本は市場が小さいし、マニアの高齢化により
さらに小さくなっていくに違いないので、欧羅巴に進出したいです」

日本の市場、つまり蔵書票の市場(或いは美術市場は)正しくその通りだと思います。
美大、芸大、専門などで毎年何万の数の芸術家が
大量生産され、それに加え、林さんと同じ既存の芸術家がおり、
この日本には相当な数の生産者がいるのに、
その受け皿になる、購買者、いわば、コレクターは
何万人も何十万もいるのでしょうか?
人口100人の村にラーメン屋が1000軒もあるようなものです。
私と同じことを思っている人がおり、
私の気持ちを代弁してくれているような記事を以前ネットで読みました。
http://www.gaden.jp/info/2006a/060916/0916.htm
それに、今までは、まだ良かった?マシであったと思いますが、
これから、蔵書票のコレクターは段々鬼籍に入りますので、
余計苦しくなる一方でしょう。
蔵書票(美術)のコレクターは毎年減少に見合う程、毎年増加しているとはとても言えない。
芸術家=生産者、作り手は毎年何万人も大量生産され、
全員生産するわけでないにせよ、年々増加しつつあるのに、
その購買者、コレクターは毎年増加どころか、年々減少しつつあります。
切手収集コイン収集と同じ道をたどっております。
それは古書業界も同じで、コレクターを育てるということもせずにいたことも
原因の一つだと思います。
この昨今、読書という行為を、人はますますしない傾向にあるのに、
その本に貼る蔵書票は盛んになるわけもなく、
(まあ今の蔵書票は本来の意味での蔵書票ではありませんけど)
一般には、蔵書票の認知度は相当低く、有る程度の蔵書家でさえも、
この日本では実物を見たこともなく、その存在を知らない人も珍しくはありません。
(今の日本における、大量生産としての本は銅版画の蔵書票を貼るに
値するような本は皆無だと思っています)
蔵書票に限らず、上のURLにあるように、この日本では美術品を
気軽に買って楽しむという認識、或いは文化的な素地はあるとは言えません。
一般的には、美術館でのみ楽しむものという固定観念、先入観、
或いは教育によって思いこみがあり、美術品を買うという概念自体が、
一般的な日本人には根底から欠如していると言わざるを得ません。
そんな状況下において、林さんが言うように、蔵書票文化が日本よりは
根強い欧州に販路を求めるという姿勢にならざるを得ないでしょう。
対極的に、ジャニースのあの商法は卓越したビジネスモデルだと思っています。
私が子供の頃から戦略的にアイドルを出し、毎年毎年ファンを増加させて、
その商法を何十年も続けております。
引退するファンはいても、また新たにファンになる女子が確実にいるので、
数が減少することがありません。
芸術家もアイドルも言わば、夢を売る仕事ですが、余りにも違い過ぎます。
ジャニーズはファンを育てるということを全く怠っていません。
posted by zola at 19:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 絵画・美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

銅版画家の林由紀子の作品がエロティズム美術館に展示されましたT

artgalantparihayashi020.JPG
「Pavel Hlavaty と招待作家によるグループ展 "Art Galant"」

銅版画家の林由紀子さんから、情報を頂きましたので
お知らせ致します。

放蕩の都、歓楽の都と言えば、フランスはパリ。
そのパリ18区クリシー通りのエロティズム美術館
(Musee de l'Erotisme)において、
「Pavel Hlavatyと招待作家によるグループ展 "Art Galant"」が
開かれており、チェコの版画家Pavel Hlavaty氏の作品と共に、
日本の銅版画家の林由紀子さんの蔵書票作品が展示されております。
今年の11月まで展示されるということです。
(*詳細に関しましては、私は現地に行っておりませんので、
お答えは出来ません。詳細に関しましては、エロティズム美術館に
お問い合わせ下さい)
posted by zola at 19:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 絵画・美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする