2016年03月08日

SF『フロム・タイム・トゥ・タイム 時の旅人』

1995jackfinneyfromtimetotime010.jpg
過去のある場所にいると思い込む
ことによって時間旅行を行う
能力を持つサイモン。
彼の使命は、アメリカ大統領の
命を受けてヨーロッパへと向かった
まま、行方不明になっている
「Z」とう男の正体を探り出す
ことだった。Zはタイタニック号に
乗船していた可能性があり、
彼が任務を果たしていれば、
第一次大戦は起こらなかったかも
しれないのだ。かくして、
サイモンは一九一二年の
ニューヨークへと旅立つ。
果たしてサイモンはZの正体を
突き止め、歴史を変えることが
できるのだろうか・・・。
「ふりだしに戻る」に続く、
フィニイの最後にして最高の傑作!
(本書裏の紹介文より抜粋)

角川文庫より平成十一年一月二十五日
初版発行、定価1000円(税抜)

以前、本ブログでも紹介した、
名作タイムトラベルものの作品、
ジャック・フィニイ著「ふりだしに戻る」
の続編である。
続編ということで、とても期待して
本書を手に取り、読み始めたが、
どうもしっくりこない。
個人的な感想ではあるが、
ジンクス通り、続編は残念な出来だなと
しか思えなかった。
時代はタイタニックの頃、20世紀初頭を
舞台に展開していく訳であり、
第一次大戦前夜の、まだ牧歌的で19世紀を
引きずった時代背景であり、時代的にも
興味津々であり、素材も大変良いとは思うのだが、
前作がとても良く作りこまれ過ぎていて、
どうしても、前作の出来の良さが邪魔して、
高評価はつける事は出来ないなと思った。
ジャック・フィニイは好きな作家だし、
高評価をつけたいのはやまやまなのだが、
それとこれとはまた別な話であって、
思い入れがある作家だけに、大きな期待を
持ってして、読んだ為もあったとは思うが、
もっと前作を超える力量は充分あると思うのだが、
何か納得がいかない作品になってしまっている。
それはおいておいても、本書の前作、
ジャック・フィニイ著「ふりだしに戻る」は
何度読んでも飽きない、読む度に新たな感動を
覚える作品だと、これだけは言っておこう。
posted by zola at 20:23| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月04日

SF ハインライン著『自由未来』 (早川文庫 1983)186冊目

jiyuumirai.JPG

突如、第三次世界大戦が勃発した!
のどかで平和な夜をすごしていたファーナム一家は
シェルターに避難したが、一瞬後近くで水爆が炸裂し、
シェルターは荒波にもまれる船のように激しく揺れた。
かろうじて生き延びた一家がシェルターから出て目にしたのは、
思いもかけぬ世界だった……。巨匠が描く怖るべき未来!
(本書紹介文より抜粋)

今回はロバート・A・ハインライン著 浅倉久志訳
『自由未来』を紹介する。
本書は早川文庫より1983年に刊行された。
本書はタイムスリップ物であるが、
独特なストーリーとなっている。
SFの巨匠ハイラインならではの世界観である。
この作品も私の好きな作品で何度も読んだものである。
posted by zola at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月03日

SF エイミー・トムソン著『ヴァーチャル・ガール』 185冊目

barcharugarru.JPG

金色がかった栗色の髪に、
左右色違いの大きな瞳が印象的な美少女マギー。
彼女はコンピュータの天才アーノルドが
自らの伴侶にしようと作りあげたロボットだった。
人間と変わらぬ優しい心を持つマギーだが、
人工知能の開発が禁じられている
今、正体がばれれば即座に破壊されてしまう。
かくして二人は追跡の手を逃れ、
波乱に満ちた放浪の旅に出た…
純真なロボット少女の成長と冒険を描く、
スリリングで心あたたまる物語。
キャンベル賞受賞。
(本書紹介文より抜粋)

今回はエイミー・トムソン著 田中一江訳
『ヴァーチャル・ガール』を紹介する。
本書は早川文庫より1994年に刊行された。
出だしのマギーが現実世界を認識する描写には圧倒された。
コンピューターがどの様に物事を認識し、また認識した事象に
優先順位をつけ、どの様に処理していくのかの過程の記述が興味深い。
この作品に登場するようなロボットの登場は今は勿論の事、
近未来でも到底無理だろう。もし可能ならば、遥か未来の話で、
私などは勿論死んでいるはずだ。
我々人間が、いや我々生物が、何気ない行動や思考はコンピューターには
処理しきれない程の複雑な物だということが、この作品を読めば判る。
物語の進行よりも、コンピューターの情報処理過程が興味深く感じた。
posted by zola at 01:53| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月13日

破滅SF ジョン・ウインダム著『トリフィドの日』176冊目

thedayofthetriffids.JPG

それは文字通り、雨と降る流星雨だった。
新聞もラジオも天界のスペクタルと騒ぎ立てた。
流星雨は24時間続いた。
その夜、幼児、重傷者を除く全世界の人が仰ぎ見た・・・。
そしてあくる日、全人類は完全に視力を失った盲目の群となっていた!
人々は絶望し、全世界の機能は停止した。
パニックに襲われた人々は暴徒と化した。
そこへ、もう一つ恐ろしい事が起こった。
全世界で栽培されていた「トリフィド」という植物が、
突然、根を抜き出し、移動を始め、触手を振りかざして、
盲目の人類に襲いかかった!
盲目の人類はなすすべもなく、滅亡に瀕していた・・・。
だが少数の例外があった。
流星雨の夜、目の手術で流星を見なかった主人公メイスンも
その一人であった。
彼はわずかな目明きを糾合し、無力な全人類を指導して、
世界を破滅から救うべく立ち上がった!
イギリスSFでウエルズについでペンギンブックスに収録された
名誉を持つ名作、ついに登場!
(本書紹介文より抜粋)

今回はジョン・ウインダム著『トリフィドの日』(ハヤカワ書房)を紹介する。
本書はハヤカワ・SF・シリーズとして、1963年に刊行された。
原書の刊行は1956年。
『太陽自殺』はSFの古典であり、破滅SFの傑作である。
過去に映画化もされ、私が小学生の頃、1970年代には、
「猿の惑星」と同様によくTVで放映されていたものである。
今となっては、まず放映される事は無くなった。
しかし傑作SFである事は揺るぎの無い事実であろう。
posted by zola at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月09日

SF ウィルソン・タッカー著『静かな太陽の年』175冊目

sizukanataiyounotosi.JPG

一仕事了えてフロリダの浜辺に憩う
人口統計学者ブライアン・チェイニイは、
基準局から来たという脚線美の美人の訪問を受ける。
新しい実験計画にぜひとも参加してもらいたいというのだ。
計画の内容は、時間旅行。タイム・マシンを使って未来の社会状況を
探りにいく計画である。時間旅行の魅力には勝てず、
参加を承知したチェイニイは、仲間二人と共に未来へ向かうことになるが、
たった三十年ほど先の世界はアーマゲドンと化していた……。
近未来社会を描いた問題作。ジョン・W・キャンベル記念賞受賞作!
(本書紹介文より抜粋)

今回は、ウィルソン・タッカー著 中村保男訳 
『静かな太陽の年』を紹介する。
本書は創元推理文庫より1983年に刊行された。
タイムトラベル物だが、人種問題を鑑み、
もし万が一映像化される羽目になっても、
そのままの映像化は難しいだろう。
昔、買い求め、何度か読んだものである。
posted by zola at 01:53| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月25日

SF 『死霊たちの宴』(1998 創元推理文庫)170〜171冊目

siryounoutage.JPG

一九六九年、新たな恐怖が世界を襲った。
ゾンビ映画の傑作にしてジョージ・A・ロメロ監督デビュー作
『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』公開の年・・
このカルト・ホラーに魅せられた作家たちによる
オリジナル・アンソロジー上巻には、
終末の世での新たな生命誕生を描いたキングの
「ホーム・デリヴァリー」等九編を収録。

ゾンビ、ひたすら生者の肉を喰らう亡者の群れ。
滅ぼすには頭を吹き飛ばすしかない。たとえ自分の恋人であっても??
死してなお、至上の愛を求める男女の姿が鮮烈なマキャモン
「わたしを食べて」をはじめ、生と死のあわいを極彩色に映しだし、
恐怖と哄笑、聖と汚辱のはざまをたゆたう
待望のアンソロジー下巻には全七編を収録。

収録作品紹介
花盛り チャン・マコンネル
森のレストラン リチャード・レイモン
唄え、されば救われん ラムジー・キャンベル
ホーム・デリヴァリー スティーヴン・キング
始末屋 フィリップ・ナットマン
地獄のレストランにて、悲しき最後の逢瀬 エドワード・ブライアント
胴体と頭 スティーヴン・ラスニック・テム
選択 グレン・ヴェイジー
おいしいところ レス・ダニエルズ
レス・ザン・ゾンビ ダグラス・E・ウィンター
パブロフの犬のように スティーヴン・E・ボイエット
がっちり食べまショー ブライアン・キング
キャデラック砂漠の奥地にて、死体と戯れるの記 ジョー・R・ランズディール
サクソフォン ニコラス・ロイル
聖ジュリー教団VSウォームボーイ デイヴィッド・J・ショウ
わたしを食べて ロバート・R・マキャモン
(本書紹介文より抜粋)

今回は『死霊たちの宴』(1998 創元推理文庫)を紹介する。
ゾンビをテーマとしたオリジナル・アンソロジーである。
この作品群の中でも、
「キャデラック砂漠の奥地にて、死体と戯れるの記」
「聖ジュリー教団VSウォームボーイ」は卓越している。
特に後者は映画向きの作品だと思う。
この本も何でも読んだものである。
ゾンビ好きにはおすすめの本である。
posted by zola at 04:52| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月18日

SF  マシスン著『ある日どこかで』(創元推理文庫)168冊目

aruhidokokade.JPG

脳腫瘍であと半年足らずの命と診断された脚本家リチャードは、
旅の途中、サンディエゴのホテル・デル・コロナードでひとりの女性を目にする。
女優エリーズ・マッケナ。1896年の色あせたポートレイトからほほえみかける彼女に
会おうと、彼は時間旅行を試みるが…
時を隔てた恋の行方は?映画化され熱狂的な人気を博する傑作ファンタジイ。
世界幻想文学大賞受賞作。
(本書紹介文より抜粋)

今回はリチャード・マシスン著 尾之上 浩司訳 『ある日どこかで』
(2002 創元推理文庫)を紹介する。
この作品は「スーパーマン」で有名なクリストファー・リーブ主演で映画化もされた。
フィニイの「ふりだしに戻る」を彷彿させる時を越えたラブ・ロマンスである。
長い間、読む事が出来なかった作品であり、読む事が出来た時の興奮は
今でも忘れられない。好きな作品の一つである。

ある日どこかで (創元推理文庫)ある日どこかで (創元推理文庫)
販売元 : Amazon.co.jp 本
価格 :
[タイトル] ある日どこかで (創元推理文庫)
[著者] リチャード マシスン
[種類] 文庫
[発売日] 2002-03
[出版社] 東京創元社

>>Seesaa ショッピングで買う
posted by zola at 03:09| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月11日

破滅SF エドマンド・クーパー著『太陽自殺』(ハヤカワ書房)165冊目

taiyoujisatu.JPG

その夏はすがすがしい快適な日が続いた。
自殺者数が年平均の5倍にはね上がった。
異様な天候異変と自殺者の激増には明らかな関連があった。
しかし、それはイギリスだけの現象ではなく、世界各地で起こった。
太陽に新種の黒点が現れ、それが未知の太陽光線、
「オメガ光線」を放射していることが発見されたのは、
それから間もなくのことだった・・・。
そして1980年はまさに混沌の年となり、何千万という人間が
自ら命を絶ち、イギリス政府は自然崩壊し、
もはや正常な人間社会は存在しなくなった。
世界は死に絶え、一切が無と化したのだ!
僅かに異常人だけが(狂信者、誇大妄想狂、白痴、殺人狂達が)
生き残った。人類終焉のときを迎えようとしている、この暗黒世界を
彼らはいかに生き、いかなる運命を辿ったか?
オメガ光線の猛威は一向に衰えを見せなかった・・・。
イギリスSF作家クーパーが極限状況におかれた人類に苦悩と運命を
シリアスの描いた力作長編。
(本書紹介文より抜粋)

今回はエドマンド・クーパー著 林克己訳『太陽自殺』
(all foolls' days)を紹介する。
本書はハヤカワ・SF・シリーズとして、1968年に刊行された。
原書の刊行は1966年である。
『太陽自殺』はSFの古典であり、破滅SFの一つだが、
翻訳で読めるのは本書のみである。
この本を古本屋で見つけ買った。
なかなかの作品である。
異常者のみが徘徊する混沌とした世界を上手く描いている。
主人公はそんな混沌の世界を運良く?生きており、
生き延びる為に全力を尽くす姿を淡々と描いた力作である。
この作品も本当に映画向きの素材だなと感じる。
posted by zola at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月08日

SF ウィルソン・タッカー著 矢野徹訳『長く大いなる沈黙』163冊目

thelongsilence.JPG

アメリカ東部は、核と細菌兵器による攻撃を受けて壊滅。
無事だった西側はミシシッピ川を境に東側を完全に隔離、
その存在を抹消した。泥酔し、東側に取り残された
ラッセル・ゲイリー伍長は、何とか西へ戻ろうと画策するが・・・。
(本書紹介文より抜粋)

本書は1951年に書かれ、1971年にハヤカワ書房から
刊行されたものである。
私が初めて読んだのは地元の図書館であった。
今でも不朽の名作SFだと確信している。
posted by zola at 02:46| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月27日

読書 ロバート・シルヴァーバーグ著『時間線を遡って』(1969)95冊目

jikansenwosakanoboate01aa.JPG

時間旅行を企画・実施する時間サーヴィス公社には、
過去を監視し“復旧”することを任務とする時間パトロール隊と、
時間観光客を過去に案内する随伴ガイド部がある。
ガイドの青年ジャッドは数多の性遍歴の後、
ビザンチン帝国で絶世の美女に出会うが・・・。
克明なセックス描写とタイム・パラドックスに
正面から取り組んだ異色作。星雲賞受賞。
(本書紹介文より抜粋)

今回はロバート・シルヴァーバーグ著
『時間線を遡って(UP THE LINE)』(1969)を紹介する。
この本は主人公の青年が過去を遡り、
自分の先祖の女性との性的関係を結ぶ話である。
簡単に書けば、こうなるだろうが、
時代描写に優れ、またタイムパラドックスの話もある。
SF小説の傑作で、この本も私は何度も読んだものである。
創元推理文庫より刊行。
posted by zola at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月05日

SF 『闇よ落ちるなかれ』(1939)43冊目

yamiyoochirunakare.JPG
アメリカの若き考古学者マーティン・パッドウェイは、
稲妻に打たれた瞬間、20世紀のローマから
西暦535年の古代ローマにタイム・スリップしてしまった!
そこは生きるに難しい時代だった。
精神的不安に由来する各宗派間の陰惨な対立抗争、
織烈化の一途をたどる領土紛争、
帝国崩壊後の口ーマは、まさに西洋古典文明の
黄昏を迎えつつあったのである。
この暗澹たる暗黒時代の到来を食いとめんと、
かくてパッドウェイの獅子奮迅の活躍が始った!
彼は歴史のコースを変えるべく必死に生きた
――闇よ落ちるなかれと願いつつ……。
歴史SFの巨匠ディ・キャンプの古典的名作!
(裏表紙レヴュー抜粋)

今回、紹介するのは、
リヨン・スプレイグ・ディ・キャンプ著
『闇よ落ちるなかれ 』-Lest Darkness Fall-(1939)である。

私は昔からSF好きであった。
この本を読んだのは中学生の時で
今まで2〜3回は読んだ事であろうか。
暗黒の中世が訪れる事を阻止すべく、
考古学者が奮闘するという内容であり、
ワクワクして読んだものである。
自分だったら、どう行動するのかを考え、
私は小説を読んだり、映画を見る事が多い。

1977年8月にハヤカワ文庫より刊行。
posted by zola at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする